2018年4月28日土曜日

トネリコバノカエデ(ネグンドカエデ)

清教学園のしらかしの径(みち)を登った先に「清教会館」という建物があり、その前に「トネリコバノカエデ(ネグンドカエデ)」という植物があります。(名前の由来は「トネリコ」という植物の葉に似ていることから)
カエデと聞くと、”あの”葉をイメージしますが、このトネリコバノカエデは全く異なる葉の形をしています。 下の写真のピンクの花のように見えるのも葉です。緑色のものや斑入りの白色のもの、ピンク色のものまで‥。葉の色の変化を観察してみるのもおもしろいですね!
(写真は4月18日に清教学園・清教会館前で撮影)

2018年4月27日金曜日

ハナニラ

 昨年度は3月の末にたくさんハナニラが咲いていましたが、今年度は4月2週目頃にハナニラの花が咲いていました。(写真は清教学園食堂前で4月14日に撮影)

このハナニラは「鱗茎(りんけい)」をもつ植物の1つです。鱗茎とはごく短い茎に葉が重なり合い層状になっているものです。草花で「球根」と呼ばれるものがこの鱗茎にあたります。

鱗茎(球根)と言えば、チューリップをイメージする人が多いと思います。小学校の時に育てた方も多いのではないでしょうか?しかし「チューリップはなぜ種子ではなく球根で育てるの?」と思ったことはありませんでしたか??
チューリップも種子を作りますが、種子で育てると、成長して花が咲くまでは5、6年かかるそうです。1年生で植えたものが6年生になった時に咲くか、咲かないか‥。それだと困るので、翌年の4月に咲く鱗茎(球根)を利用しているのですね!

昨年度の「ハナニラ」の記事はこちら↓
http://seikyorikabu.blogspot.jp/2017/08/blog-post.html

2018年4月26日木曜日

ウマノアシガタ

白樫の径(しらかしのみち)を歩いていると、黄色の花をつけた野草を見つけました。以前その場所で「クサノオウ」が咲いていたので、はじめクサノオウかと思ったのですが、よく見るとキンポウゲ科の「ウマノアシガタ」でした。
(清教学園白樫の径で4月18日に撮影)

ケシ科のクサノオウは花弁が4枚
キンポウゲ科のウマノアシガタは花弁が5枚です。

ウマノアシガタの名前の由来は、「葉が「馬の足形」に似ていることから」という説や、「葉が「鳥の足形」に似ており、「鳥」と「馬」の文字を間違えて記し「馬の足形」になった」という説などあります。

またキンポウゲ科の多くの植物にはラヌンクリンという有毒物質が含まれています。

キンポウゲ科の植物では、似ている植物として、この「ウマノアシガタ」と「キツネノボタン」がよく登場します。またキツネノボタンを見かけたら紹介しますね!


2018年4月25日水曜日

アセビ

前回「しらかしの径」に咲いている「アケビ」を紹介しましたが、今日紹介するのは「アセビ」です。(校外(大阪市内)で4月15日に撮影しました。)名前が似ているのと、どちらも春に咲くのでややこしいですね。ただし全く異なる植物です。

アセビはツツジ科の植物で「馬酔木」と書きます。馬が食べると毒にあたり酔ったようになることから名前がついています。それに対してアケビはアケビ科の植物で「木通・通草」と書きます。果実の形の「開肉(あけみ)」に由来するのではないかと言われています。

スズランのような花の形をしていますね!

前回のアケビの記事はこちら↓

2018年4月24日火曜日

コノテガシワ

音楽室の前で「コノテガシワ」が咲いているのを見つけました。コノテガシワはヒノキ科に属する植物で、その中でもヒノキ属では葉の表裏の区別があるのに対して、コノテガシワ属では葉の表裏の区別がないのが特徴です。

また、「コノテガシワ」の名前は、枝が直立する様子が、子どもが手をあげる様子に似ていること(児の手)、炊ぐ(かしぐ)(蒸したり似たりしてご飯をつくる)葉(炊ぐ葉)からつけられているようです。


コノテガシワの花です。


コノテガシワは「ヒノキ科コノテガシワ属の”常緑針葉樹”」
カシワは「ブナ科コナラ属の”落葉広葉樹”」と全く異なる植物です。
両者に「炊ぐ(かしぐ)葉」から「カシワ」の名がつき、本来コノテガシワに使われていた「柏」という字を日本では誤って「カシワ」に使ってしまったそうです。本来「柏」というのはこの「コノテガシワ」を指すようですね。


2018年4月23日月曜日

ニガナ


清教学園の食堂前からグラウンドに続いていく道の斜面は様々な野草が生えているので、私の「野草観察スポット」になっています。4月14日(土)に生徒と一緒に野草を観察していると「ニガナ」が咲いているのを見つけました。

以前「タンポポに似ている花」として私の家の周辺の公園で撮影した「ハナニガナ」を紹介しましたが、清教学園でも「ニガナ」を見つけることができました。ニガナは花弁の枚数が5〜6枚ですが、ハナニガナは7〜12枚あります。ただハナニガナはニガナの変種なので非常によく似ていますね。


以前投稿した「ハナニガナ」の記事はこちら↓
http://seikyorikabu.blogspot.jp/2017/07/blog-post_21.html

2018年4月22日日曜日

ハナズオウ

清教学園のグラウンド横では「ハナズオウ」がきれいに咲いています。(4月14日に清教学園で撮影)ハナズオウは花柄(かへい)が非常に短いので、花が枝に密集して咲いています。またマメ科植物の葉は「羽状複葉」になっているのが特徴ですが、ハナズオウの葉は「ハート型をした単葉」です。


「「羽状複葉」について説明した「コマツナギ」の記事はこちら↓
https://seikyorikabu.blogspot.jp/2017/07/blog-post_78.html?m=0

昨年度の「ハナズオウ」の記事はこちら↓
http://seikyorikabu.blogspot.jp/2017/07/blog-post_92.html

2018年4月21日土曜日

ベニバナトキワマンサク

これは4月14日に清教学園で撮影した写真ですが、ベニバナトキワマンサクが非常にきれいに咲いています。

トキワマンサクの歴史は面白く、はじめ中国から偶然持ち込まれて「トキワマンサク」の名前がつけられ、中国特産の樹木と思われていたものが、その後日本(伊勢神宮)で分布が確認され、「実は日本にも自生していた」ということが分かった植物です。但し日本では静岡県湖西市、伊勢神宮、熊本県荒尾市の3箇所でのみ群生が確認されています。

ベニバナトキワマンサクはこのトキワマンサクの変種ですね。



昨年度の「ベニバナトキワマンサク」の記事はこちら↓


2018年4月20日金曜日

ヒラドツツジ

4月10日に「モチツツジ」についての記事をアップしましたが、清教学園ではヒラドツツジもどんどん咲いてきましたね!こちらは雄蕊(雄しべ)も10本ですね。

前回モチツツジの記事に「ヒラドツツジ」についても少し記載しています↓
http://seikyorikabu.blogspot.jp/2018/04/blog-post_10.html

清教学園のヒラドツツジを見てみると、たくさん咲いている場所と、ほとんど咲いていない場所が見られます。日当たりの違いでしょうか??このような違いを調べてみてもおもしろいかも知れませんね。(写真はいずれも4月14日に清教学園で撮影)





2018年4月19日木曜日

キュウリグサ

昨日は「ハナイバナ」を紹介したので、今日は非常に似ている「キュウリグサ」を紹介します。こちらは中学の資料集などにも掲載されていて有名なので、皆さんも知っているかも知れませんね!葉を揉むと「キュウリ」のような匂いがすることからその名前がついています。ハナイバナの写真と比較するとわかりやすいと思いますが、ハナイバナは花の中央が白色なのに対し、キュウリグサは花の中央が黄色ですね!



(写真は清教学園で4月14日に撮影)

2018年4月18日水曜日

ハナイバナ

清教学園のグラウンドに続く坂道の脇で「ハナイバナ」がたくさん咲いていました。上部のん葉と葉の間に花をつけるので「葉内花(ハナイバナ)」という名前がついています。花の大きさが2〜3mmなので、よく観察しないと見過ごしてしまいますね。(写真は4月14日に清教学園で撮影)

この写真をみると花の小ささがわかるでしょうか??(下写真)


 〜キュウリグサとよく似ているので違いをまとめておきます〜
ハナイバナ‥葉と葉の間に花をつける。花の中心部が白色。
キュウリグサ‥茎の先に多量の花をつける。花の中心部が黄色。

2018年4月17日火曜日

フジ

清教学園の小グラウンドの脇で「フジ」がきれいに咲いていました。(清教学園で4月14日に撮影)フジには2種類あり、近畿以西の西日本に自生している「フジ(ノダフジ)」と北海道を除く全国の山に自生している「ヤマフジ」があります。

その見分けは、フジ(ノダフジ)はつるが右巻きなのに対して、ヤマフジはつるが左巻きです。(「右巻き」「左巻き」の見方はややこしいので、「ネジバナ」の記事で確認してみて下さいね。→http://seikyorikabu.blogspot.jp/2017/07/blog-post_14.html)

右巻きか左巻きかをチェックしたいのですが、高い場所に生育しているので、なかなか見分けるのは難しそうです。河内長野市に一般にあるのは「フジ(ノダフジ)」の方なので、これもフジ(ノダフジ)の方なのかなと思います。



2018年4月16日月曜日

オオイヌノフグリ,タチイヌノフグリ

「オオイヌノフグリ」と「タチイヌノフグリ」の2種類を取ってきて写真を撮りました。花の大きいのがオオイヌノフグリ、花の小さいのがタチイヌノフグリです。(写真は4月3日に撮影)


オオイヌノフグリの花の直径は1cmほどありますが、タチイヌノフグリの花の直径は3mmほどしかありません。また、オオイヌノフグリは花柄(かへい)が見られますが、タチイヌノフグリの花柄は非常に短いです。

また清教学園では見られませんが、絶滅危惧種に指定されている「イヌノフグリ」という種類もあります。

オオイヌノフグリ 花の直径1cm、花柄が見られる。
タチイヌノフグリ 花の直径3mm、花柄は非常に短い。
イヌノフグリ   花の直径3mm、花柄が見られる。

2018年4月15日日曜日

クサノオウ

今年度もクサノオウが咲いていました。昨年同様、しらかしの径の入口門を入ってすぐのところで生育していました。下の写真で花のまわりに見える、毛の生えたふわふわして見えるものがつぼみです。またクサノオウはケシ科の植物で、有毒なアルカロイドを含んでいるので口にするのは危険です。(写真は4月3日に清教学園で撮影)


昨年度投稿したクサノオウの記事はこちら↓
http://seikyorikabu.blogspot.jp/2017/07/blog-post_27.html




2018年4月14日土曜日

「ソメイヨシノ」と「ヤマザクラ」の蜜腺

桜の花も多くは散ってしまい「花見」としての楽しみはなくなってしまったので今日は「蜜腺(みつせん)(腺体(せんたい)ともいう)」を観察しました。

「蜜腺」は蜜液を分泌する構造で、多くの植物では花の内側や花弁の基部にあります。これは花粉を運んでもらうためですね!

それに対してサクラ属などでは葉の基部に蜜腺があるのです(花外蜜腺といいます)。これはアリを誘引して、害虫を排除するためだと言われています。

「ソメイヨシノとヤマザクラではこの蜜腺のつく場所が異なる」と本に書いていたので早速確認してみました。(下写真 左:ソメイヨシノ 右:ヤマザクラ この写真ではソメイヨシノの蜜腺は取れてしまっています。)

ソメイヨシノでは、葉柄の上部や葉身の基部に「蜜腺」がつきます。

ヤマザクラでは、葉柄の中程度につきます。

2018年4月13日金曜日

ヤエザクラ

今年度はソメイヨシノの開花が早かったので、入学式時には残念ながらソメイヨシノの花は散ってしまいましたね。しかし、清教学園には他のサクラも咲いています。総合体育館近くに咲いている「ヤエザクラ」はちょうど入学式の時期に見頃を迎えましたね!

(写真は清教学園で4月7日に撮影)



昨年度のヤエザクラの記事はこちら↓
http://seikyorikabu.blogspot.jp/2017/07/blog-post_29.html

2018年4月12日木曜日

キランソウ

清教学園通学路「しらかしの径」を歩いていると、石垣の間に紫色の花が咲いていました。近づいて観察してみると「キランソウ」でした。キランソウは非常にかわいい名前ですが、別名「ジゴクノカマノフタ(地獄の釜の蓋)」と言います。薬草になることから「地獄の釜に蓋をする」という意味でその名がつけられているそうですが、非常に面白い名前ですね!(下の写真は清教学園で4月6日に撮影)

面白い名前と言えば「ママコノシリヌグイ」「ヘクソカズラ」「オオイヌノフグリ」など‥植物の名前にもユニークなものがありますね!


2018年4月11日水曜日

ヤブニンジン

清教学園通学路の「しらかしの径」で「ヤブニンジン」の花が咲いていました。ヤブニンジンはその名の通り、「薮」に生えている「ニンジン」のような葉を持つ植物です。ヤブニンジンは4月〜5月に咲き、6月〜7月に咲く「ヤブジラミ」の近縁種です。

下の写真を見て下さい。ヤブニンジンは両性花と雄花の2種類の花を持ち、真ん中にあるのが雄花で、まわりにある、やや大きくて子房が長いのが両性花です。私たちヒトは「男」「女」の2つの性ですが、植物では次の7つの性があります。①両性花、②雄花、③雌花、④雄花+雌花、⑤両性花+雄花、⑥両性花+雌花、⑦両性花+雄花+雌花 ヤブニンジンの場合⑤ということですね!



(写真は4月3日に清教学園「しらかしの径」で撮影


2018年4月10日火曜日

モチツツジ

ツツジと言えば4月中旬〜5月下旬にあちこちで見られる「ヒラドツツジ」が有名ですよね!清教学園でも、今の時期につぼみがたくさんついています。ヒラドツツジは長崎県平戸市で栽培されてきたことからその名がついています。またモチツツジを含む様々なツツジから作られた交配種です。

それに対して下の写真は4月3日に清教学園専用の通学路「しらかしの径(みち)」で撮影したものです。この時期にツツジ?と思うかも知れませんが、これは自生している「モチツツジ」です。茎は葉がねばねばしているのでその名前がついています。ヒラドツツジと比べて色が薄いのと、雄蕊(雄しべ)の数がヒラドツツジは10本あるのに対し、モチツツジは5本しかありません。



モチツツジも関西などではよく見かけるのですが、実は生育範囲は以外と狭くて北海道地方、東北地方や九州では見れらません。

2018年4月9日月曜日

アケビ

清教学園専用の通学路「しらかしの径」の入口で「アケビ」が咲いているのを見つけました。アケビには大きく3種類あり、小葉が5枚で縁が全縁の「アケビ」、小葉が3枚で縁に鋸歯がある「ミツバアケビ」、アケビとミツバアケビの交雑種で小葉が5枚で縁に鋸歯がある「ゴヨウアケビ」があります。見つけたアケビはその特徴から単なる「アケビ」だと思われます。(写真は清教学園で4月3日で撮影)
上の写真では花が2つありますが、左のピンクの大きい花が「雌花」、右の小さい花が「雄花」です。ちなみにアケビの花は萼(がく)だけで花弁が無い「単花被花」と言います。雄花も雌花も萼片が3個です。