2017年9月25日月曜日

オシロイバナ

鑑賞用に植えていたものが広がったのか、清教学園のゴミ捨て場の向かいにオシロイバナがたくさん咲いています。オシロイバナの名前は、種子を割ると白粉(おしろい)状の胚乳があり、これを白粉(おしろい)に見立てて子どもが遊んだことからその名がついたそうです。オシロイバナには花弁がなく、花弁のように見えるのは萼(がく)です。
(清教学園で8/25に撮影)

 (清教学園で8/25に撮影)

(清教学園で9/14に撮影)

2017年9月16日土曜日

イタドリ

以前「ナルトサワギク」や「オオキンケイギク」などで「特定外来生物」について説明しました。今回紹介する「イタドリ」は「侵略的外来生物」です。
(9月12日清教学園で撮影)
その違いは…
◎特定外来生物…外来生物のうち、生態系、人の生命・身体・農林水産業へ被害を及ぼすもの、又は及ぼすおそれのあるものの中から指定される。外来生物法によって指定されている生物。
◎侵略的外来生物は、外来生物の中で、地域の自然環境に大きな影響を与え、生物多様性を脅かすおそれのあるもの(沖縄に持ち込まれたマングース、小笠原諸島に入ってきたグリーンアノールなど)
説明もよく似ていますね。だから特定外来生物であり、かつ侵略的外来生物である生物もたくさんいます。

今回紹介するイタドリは、日本の在来植物であり、スカンポと呼ばれ山菜としても親しまれています。そのため日本の「特定外来生物」にはもちろん指定されていません。ところが、イギリスなどではこのイタドリがイギリスの在来種を脅かす外来生物となっていて、「世界の侵略的外来種ワースト100」にも指定されている程です。このように日本から海外に行き外来生物となっている種類もあります。

とは言ってもよく観察してみるとかわいい花をつけています。イタドリは雌雄異株です。この写真は雄しべ(雄蕊)が目立つので雄花でしょうか?
(9月12日清教学園で撮影)

2017年9月13日水曜日

エノキグサ

清教学園のテニスコート横にクズが繁茂していますが、その足元にエノキグサが咲いていました。エノキグサは植物の「エノキ」に葉が似ていることからその名がついています。(キノコのエノキとは関係がありません。)また、以前紹介したコニシキソウと同じトウダイグサ科の仲間です。(清教学園で9月13日に撮影)

先端についているのが雄花です。そして根元にあるのが雌花です。雄花が下に転げ落ち、それによって雌花が自家受粉します。おもしろい受粉方法ですね!清教学園でも階段の隙間にたくさん生えているのですが、小さいので意外と気付きません。

2017年9月12日火曜日

キツネノマゴ

清教学園のグラウンドまで続く坂に「キツネノマゴ」が咲いていました。キツネノマゴは、穂状花序がキツネの尾に似ていることから、また花が小さいことから「孫」の名前がついています。ピンク色の小さい花がついていて可愛らしいですね。また花は以前紹介した「コナスビ」のように葉腋部分に付くのも特徴です。

            (写真は9/11に清教学園で撮影)


カラスウリ

カラスウリの花はなんとも幻想的で、私の好きな花の1つです。カラスウリはつる性で、雌雄異株(雄花と雌花を別につける)の植物です。また、「カラスウリ」という名前は、鳥の「カラス」ではなく「唐朱(唐の朱墨)」、カラスウリのオレンジ色の果実がそれに似ていることから名前が付けられているそうです。

清教学園のテニスコート横で植物観察をしていると、カラスウリのつぼみやカラスウリの果実を見つけました。(果実はこの後よく知られているオレンジ色に変わっていきます。)


しかし、カラスウリは日没後に開花し、日の出までには花がしぼんでしまいます。そのため日没後にもう一度観察に行きました。すると…1つだけですが、綺麗なカラスウリの花が咲いていました。

 レース状の白い花弁を持った花を咲かせるのが特徴的です。


2017年9月11日月曜日

クズ

秋の七草は「お好きな服は?」と覚えます。
(お:オミナエシ、す:ススキ、き:キキョウ、な:ナデシコ、ふ:フジバカマ、く:クズ、は:ハギ)

さて、今日紹介するのは秋の七草の一つ「クズ」です。清教学園の植物を観察していると、坂下のテニスコートのすぐ横に「クズ」が繁茂していました。つるは数mにも達するのでかなり大きいです。またクズの根は肥大し「塊根」となり、多くのデンプンを含みます。これを葛粉にして葛餅(くずもち)が作られます。



写真のように、クズの穂状花序は下から上に順番に咲いていきます。(花序は花の配列状態のこと)(写真は9/11に清教学園で撮影)

2017年9月9日土曜日

アレチヌスビトハギ

アレチヌスビトハギは北アメリカ原産の帰化植物で、「荒地でも生え、果実が盗人の足跡に似ているハギ」であることからその名がついています。果実は非常に有名で、くっつきむしとして、靴やズボンなどによくつきます。アレチヌスビトハギの果実は「節果(せっか)」と言って、果皮(さや)が中の種子ごとにくびれて分離します。イメージとしては枝豆の膨らんでいるところが1つ1つ分離するといった感じでしょうか。

(9月7日に清教学園で撮影)

(9月11日に清教学園で撮影)

2017年9月7日木曜日

オジギソウ

久しぶりの投稿です。生物の授業でオジギソウを紹介し、その後も育てていた「オジギソウ」が9月2日(土)に花を咲かせました。オジギソウは南米原産の植物で、日本では沖縄で帰化植物として繁殖しています。本州はオジギソウにとっては温度が低いため、野外で繁殖するまでには至っていません。



オジギソウの特徴はその名の通り、お辞儀したように葉が垂れ下がることです。触れることによって葉が垂れ下がります(接触傾性)。そのメカニズムは以下の通りです。

1、接触刺激によりカリウムイオンが放出される。
2、細胞から水が流出する。
3、水が流出することにより、内側から押し広げようとする力(膨圧)が減少する。
4、膨圧の減少によって細胞の体積が減少し、葉が閉じ葉が垂れ下がる。(膨圧運動)

もちろん細胞に水が戻れば、細胞はもとの大きさに戻るため、葉の様子も元に戻ります。
また、接触刺激がなくても、夜になると葉が閉じ、葉が垂れ下がります(就眠運動)。オジギソウは24時間の内因的なリズム(概日リズム)を持っており、これによって就眠運動を引き起こすと考えられています。

またオジギソウだけではなく、以前紹介したネムノキも同じマメ科ネムノキ亜科に属する植物で同じような特徴が見られます。