2017年8月30日水曜日

センニンソウ

久しぶりの投稿になります。総合体育館横の道を降りていくと、つる植物である「センニンソウ」がきれいに咲いていました(清教学園で8/25に撮影)。白い花弁に見えるのは実は萼片です。「センニンソウ(仙人草)」の名前は果実の先端につく白い毛を、仙人のひげに見立てたものだとか…。

また園芸品種で知られているクレマチスも同じキンポウゲ科センニンソウ属の植物で、同じくつる性で有毒植物です。トリカブトもキンポウゲ科でこれももちろん有毒植物です。


2017年8月24日木曜日

ボンド草!?〜ハイニシキソウ〜

久しぶりの更新になってしましました。さて本日紹介するのは「ハイニシキソウ」です。(8/20に清教学園で撮影)植物(特に草本)のおもしろいところは、どこでも観察できるというところではないでしょうか?

下の写真を見て下さい。下の写真は8/22に私の家の近くで撮影したものですが、どこにでもあるようなこんなコンクリートの隙間によくコニシキソウが生えています。(どれがコニシキソウだか分かりますか?)

アップにして写真を撮影したものが下の写真です。清教学園で撮影したものもコニシキソウかと思ったのですが、葉の真ん中に暗紫色の斑点が無いことからどうやらハイニシキソウのようです。いずれも茎を切ると白いボンドのような乳液が出てきます。
普通に見られる植物ですので、是非コニシキソウ、ハイニシキソウを探してみて下さいね。

2017年8月18日金曜日

クサイ

「イ」という植物を知っていますか?「イグサ」とも呼ばれ、畳などに使用される植物です。畳はイグサの茎を利用しています。

清教学園で撮影したこの植物は「イグサ」と同じイグサ科の「クサイ」という植物です。もちろん「臭い」が名前の由来ではなく、細長い葉をつけ、草のようになっている「イグサ」ということで「クサイ」という名前がついています。

夏はかわいい花をつけた植物が少ないですが、それでもおもしろい植物はたくさん生えていますので是非観察してみて下さいね。
(清教学園で7/15に撮影)

2017年8月13日日曜日

「しらかしの径」に無い「シラカシ」

清教学園と言えば、通学路の「しらかしの径(みち)」が有名です。よく「山の上の学校」や「通学で歩くのが大変」などと言われ、清教学園を気に入って下さっている方でも通学の不便さから本校の受験を諦めてしまう方もいる程です。(私からすれば、こんな自然豊かな通学路は歩いているだけでワクワクするのですが…)

清教学園通学路「しからしの径(みち)」(7/28に撮影)
「しらかしの径」の名前はもちろん植物の「シラカシ」から付けられていると思うのですが、実はこのしらかしの径には「シラカシ」が生えていないんです。(昔は生えていたのかも知れませんね。)シラカシが無いしらかしの径って変な感じがしますね…

そのため、しらかしの径を上がったところにある「清教会館」の前や、第二体育館の前にはしらかしが植えられています。(6/23に撮影)


トウネズミモチ

7月12日、清教学園職員室横のテラスからグラウンドを見てみると、グラウンドの隅に白くキレイな花が咲いているのを見つけました。
何の木かと思い、近くに行ってみるとモクセイ科の「トウネズミモチ」であることがわかりました。ネズミモチという名前は、果実がネズミの糞に似ていることと、葉がモチノキに似ていることから名前がついています。

そして在来種のネズミモチに対して、このトウネズミモチは中国原産なので「唐ネズミモチ」という名前です。ネズミモチとトウネズミモチの違いは、葉を裏側から光に透かして見たときに、ネズミモチは葉が厚いので側脈が見えず、トウネズミモチは側脈まではっきりと見ることができるということです。

2017年8月10日木曜日

エノコログサ

夏になりあちこちで「エノコログサ」が見られるようになりました。「猫じゃらし」の愛称で親しまれ、誰もが知っている植物であると思います。

エノコログサの名前の由来は「犬っころ草」、エノコログサの形状が犬の尾に似ていることからその名がついています。名前のエノコログサは犬の名から、別名のネコジャラシは猫の名からと少し不思議な感じがしますね。

植物、特に野草に対して「花」と「草」という分け方をする人がいますが、どのような草であっても花を咲かせます。(シダ植物などの例外はありますが…)特にエノコログサなどのイネ科は褐色や緑色のものを花序につけますが、これは小穂(しょうすい)と言って、花を含む構造です。虫に花粉を運んでもらう「虫媒花」ではなく、風に花粉を運んでもらう「風媒花」であるため、花弁などが退化し、花のように見えないだけで、これも立派な花なんです。「地味な花に進化させた」と言っても良いでしょう。


(2017年7/29清教学園で撮影)

モクレン

(清教学園で4/19に撮影した写真より)
スポーツテストの日のグラウンドへ降りて行くと、きれいな「モクレン」の花が咲いていました。モクレンは「木蓮」と書き、花が「ハス」に似ていることからその名がついています。清教学園では食堂裏に「モクレン」と札の付けられている木があるので皆さん知っているかも知れませんね。また、食堂裏のモクレンの近くにタイサンボクもありますが、これもモクレンと同じ「モクレン科」です。



2017年8月7日月曜日

ハマナデシコ(校外)

ママコノシリヌグイ、ナルトサワギクに続いて、磯観察時に撮影した植物です。

「ハマナデシコ」

非常にきれいな花ですね。撮影場所の長松自然海岸では自生していましたが、園芸用として育てられる程です。また「大和撫子」の相性で親しまれているのは「カワラナデシコ」で、ハマナデシコとは異なり、花弁が裂けているのが特徴です。

ナルトサワギク(校外)

前回に続き、7/8の磯観察時に撮影した植物を紹介します。(とは言っても今回紹介する植物は水辺だけでなく、どこでも普通に見られる植物です。)

「ナルトサワギク」

「鳴門(なると)」と聞くと、在来種のようなイメージを持つかも知れませんが、鳴門で初めて発見されたためにこの名前がついているだけで、マダガスカル産の帰化植物です。そして以前に紹介した「オオアレチノギク」と同様「特定外来生物」(国本来の植生に重大な悪影響を与える恐れがある生物)に指定されています。

ナルトサワギクはアルカロイド系の毒を含んでいるため、家畜などが食べると中毒を引き起こす場合があります。

「ママコノシリヌグイ」(校外)

いつも校内の植物をご紹介していますが、今回は校外で撮影した植物を紹介します。7/8に高校生と大阪府にある長松自然海岸に行き磯観察会を行いましたが、その時に撮影したものです。

「ママコノシリヌグイ」
「ママコ」とは継子のこと、つまり「連れ子」です。その尻をこの植物で拭くということからその名がついています。この植物の茎には細かな棘がたくさん…。かわいい花とは対照的に、非常に恐ろしい名前ですね。

ママコノシリヌグイは水辺に多く、またイタドリやギシギシ、穀物のソバと同じ「タデ科」に属しています。

2017年8月2日水曜日

ハナニラ

今回も春に撮影した植物を紹介します。下の写真は清教学園で3/26に撮影した「ハナニラ」です。葉にはニラのような匂いがあることからその名がついています。帰化植物で、分類はユリ科からヒガンバナ科へ移されました。花弁が6枚であったり、葉が細長く平行脈であったりとユリに近い仲間であることが分かると思います。名前と違って、花は非常にかわいい姿をしていますね!


たまにニュースで、「スイセンをニラと間違えて食べて食中毒を起こした」とニュースで話題になることもありますが、このハナニラも食べて食中毒になってしまう人もいるそうです。

ニラ…ヒガンバナ科、ネギ属
ハナニラ…ヒガンバナ科、ハナニラ属、球根植物
スイセン…ヒガンバナ科、スイセン属、球根植物、有毒(リコリンを含む)

ニラとその他の見分け方は、「鱗茎(球根)」があるかどうかで見分けることができます。鱗茎(球根)があれば有毒植物の可能性があるので気をつけて下さい。