昨日「コモチマンネングサ」の記事を投稿しました。今回はその続きのお話です。(高校生物の授業で説明するような内容になってしまうかも知れませんが‥)
植物は4億7500万年前にはじめて陸上に移動しました。その時から「乾燥」に対しての問題を常に持っています。1つの例として「光合成」が挙げられます。葉の表面にある気孔を通してCO2を取り入れますが、暑く乾燥していると気孔から水分がどんどん出ていくので、気孔を閉じる必要があります。これによって水を保持するんですね。
つまり、暑く乾燥している気候に対して「気孔を閉じたい」けれど、光合成に必要なCO2を取り入れるために「気孔を開けたい」ということになります。
これを防ぐためにCAM植物(カム植物)「夜間に気孔を開いて、昼間に閉じる」という方法を利用しています。ふつう見られる植物とは逆の反応です。この代謝過程はベンケイソウ科(Crassulaceae)で最初に発見されたので、CAM(Crassulacean acid metabolism)植物(ベンケイソウ型有機酸代謝)と呼ばれています。
夜間にCO2を取り込んで「リンゴ酸」と呼ばれる物質を合成します。そして昼間になると、前夜につくられたリンゴ酸からCO2が放出され、これを利用します。
さて少し難しい話になってしまいましたが、この「コモチマンネングサ」もベンケイソウ科の「CAM植物」なのです。なぜ乾燥に強いCAM植物が普通に見られるのかが不思議ですね。コンクリートの隙間などの環境に適応したのでしょうか?そのようなことを調べてみるのも面白いかも知れませんね!(清教学園のコモチマンネングサはコンクリートの隙間から生えていました。)
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